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女子テニスのマリア・シャラポワが2016年3月7日に重大発表を行うと聞いて、「引退?」と思った人がほとんどだったでしょう。
それがまさかの全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)でのドーピング陽性とは・・・
それにしても、シャラポワが陽性だったメルドニウム、日本では一般的ではない薬です。
メルドニウムはどんな薬で、なぜ禁止薬物とされているのか気になります。詳しく調べてみました。
目次
メルドニウム(Meldonium)ってどんな薬?
メルドニウム(別名「ミルドロネイト」、「THP」、「MET-88」、「ミルドロナーツ」、「クアテライン」)はグリンデクス(ラトビア拠点の製薬会社)によって製造・販売されている薬です。
まず、メルドニウム自体は、医薬品であり、アスリートがドーピング目的だけで使用するものではありません。
メルドニウムは、一般に以下の疾患に用いられます、
- 狭心症
- 心筋梗塞
- 慢性心不全
- 神経変性疾患
- 気管支肺疾患
ちなみに、この薬は主にリトアニア、ロシア連邦で使用されていますが、合衆国の食品医薬品局(厚生省の一局で、食料品、医薬品、化粧品の検査や取り締まり、認可などを行う)では使用を認可されていません。
シャラポワは、自分が2006年からメルドニウムを摂取していたのは、マグネシウムの欠乏や心電図の異常、そして家族に糖尿病患者が見られるからだと述べました。
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世界アンチ・ドーピング機構はなぜメルドニウムを禁止薬物としたのか?
メルドニウムは、2016年に入ってから、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)の禁止薬物リストに掲載されています。その理由は、アスリートがメルドニウムを身体機能強化の目的で使用することがあるからということです。
マリア・シャラポワは、メルドニウムを2006年から取り続けており、それが禁止薬物になっていたことを知らなかったといっています。
メルドニウムを取っていたマリア・シャラポワ以外の選手
前述のように2016年以前はこのメルドニウムは禁止薬物リストに載っていなかったので、過去にこの薬物を取っていても陽性とならなかった他のアスリートも多くいます。
しかし、今年になってからは、すでに数人の運動選手がメルドニウムの陽性反応を示しています。
メルドニウムでドーピング陽性となった他の運動選手
まず、2013年世界選手権女子1500メートルで金メダルを獲得したアベバ・アレガウィ(スウェーデン)。
彼女は、2016年2月1日のドーピング検査で陽性反応を示し、資格停止処分となりました。検出された薬物はメルドニウムでした。
さらに、2015年の東京マラソンで初優勝した男子エンデショー・ネゲセ(エチオピア)。
2016年3月5日に、メルドニウムの陽性結果が出た後に資格停止処分となっています。
上記の二人は資格停止処分となっていますが、果たしてマリア・シャラポワに対しては?
国際テニス連盟(ITF)の決定が注目されるところです。
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